独テロ 拘束男性を釈放 実行犯逃走の恐れ ISが犯行声明
【ベルリン=垣見洋樹】ドイツの首都ベルリンでクリスマス市にトラックが突入し、12人が死亡、約50人が負傷した事件で、ドイツ連邦検事局は20日、トラックから逃走したとして身柄を拘束した男性を証拠不十分で釈放した、と発表しました。実行犯が銃を所持したまま逃走している恐れがあるため、当局は住民らに警戒を呼び掛けています。
(写真:doanhnghiepvn.vn)
一方、ロイター通信によりますと、過激派組織「イスラム国」(IS)系メディアのアマク通信が「ベルリンの作戦を実行したのは一人のIS戦士です。彼は『(中東でIS掃討を続ける)有志連合参加国の市民を標的にせよ』という呼び掛けに応じて行った」とする声明を発表しました。内容の信ぴょう性は明らかでありません。
19日の事件発生直後、パキスタン出身で昨年ドイツに入国し難民申請中の男性(23)が現場から約2キロ先の公園で拘束されましたが、男性は容疑を否認していました。トラックから逃げた実行犯を目撃者らが追跡したものの一時見失い、目撃情報と似た男性が拘束されたことから、人違いだった可能性があります。
トラックの本来の運転手だったポーランド国籍の男性は射殺され、遺体が車内で見つかっていますが、殺害に使われた銃は発見されていません。
ドイツ軍は、シリアやイラクでの対ISの戦闘に参加していませんが、偵察機や空中給油機、フリゲート艦などを派遣し、有志連合を後方支援しています。